暑さに負けない体を作るには？武蔵小金井の鍼灸院が教える夏バテ対策

昨今毎年のように「観測史上初」という言葉を耳にするようになりました。観測史上初の降雨量、観測史上初の季節外れの台風、観測史上初の連続３０度越えなどなど。
私の記憶では観測史上初という言葉を聞かなかった年はここ１０年なかったように思います。

特に暑さは異常であり、暑さによって体調を崩す人も多く、熱中症で毎年多くの方の命が奪われているわけです。熱中症でなくとも夏バテ、倦怠感、食欲減退、睡眠不足、自律神経の乱れなど体の不調を訴える方も多く見受けられます。

暑さが原因故、根本的な解決は難しいですがそれでも我々は日々の生活をこなさなければならないわけで・・。そうした時に鍼灸治療を体調改善の一つの選択肢として取り入れてみてはいかがでしょうか。　
　

Contents

東洋医学でみる「暑さ」の影響とは？
鍼灸治療による暑さへのアプローチ
- ご自宅でできる夏バテ対策
鍼灸はこういった方々に受けていただきたい
せきぐち鍼灸院【武蔵小金井】

東洋医学でみる「暑さ」の影響とは？

東洋医学の五行説（森羅万象様々なものを５つに分類する考え方）では暑さは五行では「火」、五悪では「熱邪」となります。これは五季はもちろん「夏」となり、五臓では「心」、五官では「舌」、五色では「赤」、五味では「苦」といった具合です。

夏の熱邪は体に熱を籠らせ、不調を招くとされ、気を消耗し、汗と一緒に津液（体液）を奪います。それにより心が弱るとされ、それを補うのは肝の働きとなります。
熱によって気が上昇すると頭痛やのぼせ、めまいなどが起き、心が弱れば自律神経が乱れ、寝つきが悪くなったり、睡眠が浅くなったりといった事も起こります。
　
　

鍼灸治療による暑さへのアプローチ

鍼灸においては体全体の気の流れが滞りなく全身を巡ることによって健康であるとされておりますので、まず第一には気の巡りを整えて体に籠った熱を逃がす、あるいは冷ますといったことが夏の体調管理には挙げられます。

その他、胃腸の調子を整えるために胃経、脾経のツボや、自律神経を整える督脈のツボ、体の気力を補う任脈のツボなどを用いることが多いです。
その他、その人その人の体質や体調に合わせたツボを用いて体全体の体調を整えていきます。
　
　

ご自宅でできる夏バテ対策

その他当院では夏のセルフケアにご自宅でお灸をオススメしたり、体に熱を籠らせないための工夫などをお伝えしています。
ご自宅でお灸をしていただくツボは、足三里が最も多いです。このツボは健康促進のツボとされており、また胃腸を整える働きがあります。
お灸ではなくとも、指で押したりするのも効果的です。お風呂に入った時などにゆっくり押してみるのも良いです。

暑さに体を慣らすというのも一つの対策となります。
人間の体は順応性がありますから、暑さに体を慣らすことで体調を崩しにくくなります。（とはいえ最近の暑さは異常なので慣らすどころの話ではない気もしますが・・）
しっかり汗をかくのも順応の一つです。汗をかきやすい状態にすることで熱を外に逃がしやすくなります。エアコンをつけるタイミングを少し遅らせて、夏の始まりの早い段階で暑さに体を慣らしておく事は必要かと思います。
　
暑い外から帰宅したらまず体の粗熱を取りましょう。
肌が出ている部分だけでもいいので、水で身体を濡らします。あとはそのまま自然乾燥するまで放置。乾いていく過程で気化熱で体表面の熱が取れていきます。

濡らした手ぬぐいを頭や肩にかけたり、腕に巻いておくのも体に熱を籠るのを防ぐのに役立ちます。百均で売っている氷嚢を鼠径部に当てるのも効果的です。
鼠径部に流れる大腿動脈を冷やすことで体全体の熱を下げることができます（長時間の使用は避けましょう）。
　
　

鍼灸はこういった方々に受けていただきたい

夏になると体調を崩しやすいという方、冷たい物を摂りすぎて胃腸が弱ってしまっているという方、エアコンによる冷え性やだるさにお悩みの方、睡眠の質が悪くなかなかうまく眠れないという方。
こうした病院などで検査をしてもハッキリとした原因が特定できない症状を不定愁訴と言いますが、こうした症状には鍼灸治療はオススメの対処法と言えると思います。
セルフケアも含め、しっかり体調を整えて夏をうまく乗り切りたいものですね。