五十肩の鍼灸症例 60代男性
五十肩の鍼灸症例
来院者 | 期間 |
60代男性 | 2019年3月~2020年9月 |
頻度 | 通院回数 |
週1回程度 | 15回 |
主訴
3度目の五十肩(左肩)
所見・経過
過去右と左と五十肩を1度ずつ経験しているので今回は3度目。
日常生活では服の脱ぎ着がなんとかできるくらい。
趣味でテニスをしており、サーブでボールを上に投げ上げる動作がきついとのこと。
可動域は外転(腕を横に上げる)は90度くらいまで挙上可能。
結髪動作はできる。結帯動作は痛みが強く出る。
うっかり左を下にして寝てしまうと朝に指に痺れが出ているとのこと。
五十肩の鍼灸施術
<初回>
均整法整体で身体全体のバランスを整えた後に、全身の血流を促す灸頭鍼と患部である左肩周りに置鍼。
痛みの出ない動きでの運動法や寝る時の姿勢など日常での養生法などをお伝えして終了。
<2回目>
肩の後ろ側の痛みが治まってきたのと、朝指が痺れることはなくなったとのこと。
ただ、テニスをやる時には肩の前あたりに痛みが出たとのこと。
<6回目>
夜寝てて目が覚めるようなことはなくなった。
毎日ストレッチをしてから寝たりと養生にも気を遣っている。
テニスは週に2回できるまでになった。
<8回目>
痛みがだいぶ引いてきているので抵抗運動を施術にプラス。
<11回目>
テニスでサーブが上から打てるようになったと嬉しそう。
可動域も少しずつ広がってきているので、運動法を数種類プラス。
<15回目>
朝の痛みも運動痛もなくなり、可動制限もほぼ9割方なくなったので、施術は今回で終了とした。
まとめ
3度目の五十肩ということで、レントゲンを撮れば恐らく関節自体の摩耗などもあるのではないかと思うが、何はともあれ痛みも可動制限も無事にとれたので一安心。
60代なのに五十肩とはこれいかにと思うが、そもそも五十肩とは俗称であり、四十肩でも六十肩でもなんでもありである。
総じて腕を腰に回す結帯障害が最後まで残りがちである。
これは普段からそういう動きをすることが少ないために、肩の前の筋肉が硬くなりやすいのが原因ではないかと思う。予防や予後のためにも肩前のストレッチは重要となる。
(同じ疾患であっても、程度、経過によって治り方には個人差があります。)
五十肩の鍼灸施術
五十肩は鍼灸治療の適応範囲です。

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