東洋医学で言う虚実とは

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武蔵小金井の「地域に根付いて病気を根付かせない鍼灸院」せきぐち鍼灸院の院長関口です。
今日は東洋医学で診るカラダのタイプの分け方のお話です。
 

虚と実に大別する

東洋医学では鍼灸しかり漢方しかり、まずその人のカラダがどういうタイプであるかを判別します。言い換えれば体質みたいなものですね。
その人その人の体質によって漢方を処方したり、使用するツボを変えたりしますので、同じ症状であっても体質によって施術の内容が変わってきたりします。
その辺りが西洋医学との大きな違いのひとつです。
 
どのようにタイプを判別するかですが、まず大きくは「虚と実」とに分けます。

虚とは、カラダに必要なものが足りていない状態。
実とは、カラダに不要なものが充満している状態です。

表面的なもので例を挙げますと、
実タイプは、赤ら顔、充実した太り方、首が短い、肩が張っている、目が大きい・腫れぼったい、テカテカしている、脈が速い、血圧が高い、熱がこもっている、声に勢いがある・・などなどです。

出っ張り、熱、腫脹、硬結、発赤・・実の共通したイメージがお分かりいただけるかと思います。虚はそれとは逆のイメージです。簡単に言うと虚弱なタイプです。

また上半身・下半身の虚実とがあるので、上半身は実でも下半身は虚という場合もあります。
 
 

疾病の虚実

症状の中にも虚実があり、同じ症状だとしてもタイプが異なる場合があります。

例えば「頭痛」で言うとハッキリしない痛みで押さえると楽になるのは虚証タイプで、抑えると痛みが強まるのは実証タイプに属することが多かったり。「耳鳴り」ですと耳を抑えて軽くなるものは虚証タイプで、強まるものは実証タイプとに分けられたりします。

ひとつの症状でもまずタイプを見極めることから始めて、施術内容を選択していくのが鍼灸治療の基本となります。
 
 

臓腑の虚実

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五臓六腑という言葉は聞いたことがあるかと思いますが、東洋医学でも五臓(肝・心・脾・肺・腎)と六腑(胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦)がありそれぞれの臓腑の陰陽の気がバランスよく相互関係を保つことが重要とされています。

それぞれの臓腑においても虚実はあり、肝実となると怒りっぽい、疲れ目、汗をかきやすいといった症状が出やすかったり、脾虚だと胃腸の調子が悪かったり、関節が痛んだり‥腎虚だと髪が抜けやすかったり、妊娠しづらかったり‥といった症状が起こりやすくなると考えます。

ですので、例えば円形脱毛症や不妊症でお悩みの方は腎の気を補うような施術をしたり、頭痛が激しく出てしまうという方は肝気を瀉したり(余分なものを抜く)といった施術内容になったりします。

一見主訴とまったく関係ない場所に鍼やお灸をしたりするのは、こうしたカラダ全体のバランスを整えるという目的があるからです。


と、少し複雑な話になってしまいましたが、これは東洋医学の考え方の基礎となる部分です。(実際はもっと複雑なわけでして‥)
鍼灸師がどうやってカラダを診ているのかなど少しでも伝われば幸いです。


せきぐち鍼灸院 院長 関口礼
 
 
 

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