ぎっくり腰の臨床症例３
庭仕事でぎっくり腰（70代女性）

武蔵小金井の「地域に根付いて病気を根付かせない鍼灸院」せきぐち鍼灸院です。
ぎっくり腰で当院に来院されて改善した方の症例を一部ご紹介させていただきます。
ぎっくり腰で鍼灸治療を受けようか悩まれている方のご参考になれば幸いです。
　
　

DATA

来院者／70代女性
主訴／庭仕事でぎっくり腰
通院期間／2020年11月～12月
回数・頻度／4回・1週間おき

ぎっくり腰の症状と経過

４，５日前から数日間集中して庭仕事をしていて、最後に重い土を移動した時に「やってしまった」と思うくらいに痛めてしまった。
いつもは湿布、ホカロンですぐ治っていたが今回は長引いているとのこと。
40代の頃に何度もぎっくり腰をしており、その度鍼灸院に通っていた。
普段痛くなるのは右腰が多いとのこと。
　
　

所見

痛みはいつもの右側ではなくて左側に限局して出ている。ウエストの辺り、仙腸関節、お尻付近に痛みが出ている。
足に痺れはなし。
痛みが強く、歩き方もこわごわそろそろと歩いている状態。　

ぎっくり腰の鍼灸施術

＜初回＞
腰の動き、痛みの出る箇所を入念にチェックした後に施術開始。動かすと痛みが出るので整体は今回は行わないで鍼灸のみで施術を行っていく。
横向きになっていただいて、背中・腰・臀部・足と軽めに鍼をして腰に灸頭鍼を行う。
炎症が強く起きているので念のため冷湿布を貼ってお帰りいただいた。
ご自宅では湿布とホカロンで対応していたようだが、炎症が起きている場合は冷やした方が良いことをお伝えした。
お風呂も今日はしっかり浸からずにシャワーだけにするようお伝えして終了。

＜２回目＞
大分良いとのこと。こわごわと動かなくても大丈夫。
左腰にはまだ重さが残る。押してみると「そこそこ」というポイントがありそこを中心に鍼灸施術を行っていく。
今日は腰よりも左肩の痛み（元々あったもの）の方が気になるとのこと。

初回では「そこそこ」というポイントは見つからなかった。
ぎっくり腰では楽になるにつれて痛みのポイントが狭まってくることがある。また、人間のカラダは一番辛いところだけを感じるようにできているため、左肩の痛みを強く感じるようになったということはそれだけ腰の痛みが和らいできたという証拠でもある。

＜４回目＞
「もう腰はすっかり治りました」ということで以前から通っていたアクアビクスも再開されていた。アクアビクスでひねる動作を沢山した後は腰に重さを感じるがそれ以外は調子がいい。
ぎっくり腰の症状は完全に治まったということで治療は終了としました。
　
　

ぎっくり腰の鍼灸治療考察

今回のように庭仕事で腰を痛める方は多いです。中腰やしゃがんだ姿勢が長時間続くことと、キリのいいところまでやってしまおうと、カラダからのSOSを無視して作業を継続して頑張りすぎてしまうからではないかと思います。
こまめな休憩と作業の細分化、カラダからのSOSを無視しないこと。そして「やっちゃった」と思ったら早めに鍼灸治療を受けることをお勧め致します。
ぎっくり腰は早めに治療を開始することで早期回復が望めます。
（同じ疾患であっても、程度、経過によって治り方には個人差があります。）
　
　