足底腱膜炎の臨床症例３
徐々に増す土踏まずの痛み（30代男性）

武蔵小金井の「地域に根付いて病気を根付かせない鍼灸院」せきぐち鍼灸院です。
足底腱膜炎で当院に来院されて改善した症例を一部ご紹介させていただきます。
足底腱膜炎で鍼灸治療を受けようか悩まれている方のご参考になれば幸いです。

DATA

来院者／30代男性
徐々に増す土踏まずの痛み
通院期間／2022年2月～4月
回数・頻度／5回・1週間に1度位

足底腱膜炎の症状と経過

特に思い当たる原因はないのだが、１～２か月前くらいから徐々に左踵の痛みが増してきた。
２～３年前には右踵も同じような痛みが出てそちらは１年くらい鍼治療に通って改善したとのこと。
今回は整形外科には行っておらずレントゲンは撮っていない。

朝、普通に歩くのはなんとか大丈夫だが、階段は痛くてきつい。　
　

所見

痛みは左足の土踏まず辺りにピンポイントで出ており、そこは押すと痛みが出る（圧痛）。
日によって痛みが増したり楽になったりという波はほとんどなく、常に同じような感じ。
偏平足はなさそうである。

足底腱膜炎の鍼灸施術

＜初回＞
骨折などはないかどうか一通り踵周りの検査を行った後に、足底腱膜炎による負担がかかるふくらはぎ辺りの血流改善も含めて整体を行っていった。
鍼も同様にふくらはぎから踵にかけて行い、ピンポイントで圧痛のあった箇所に、炎症を抑えて回復を早めるためのお灸を加えていく。

水泳、テニスを趣味でやっているとのことだったのでテニスはほどほどにとお伝えして終了。

＜２回目＞
痛みは横ばいのまま。圧痛もあり。
ふくらはぎは変わらず張りが強かったのでその辺りも含めて前回同様に施術を行っていく。

＜３回目＞
歩いてて踵の痛みが気になる日と気にならない日があった。更に旅行に行って大分歩いたけどもなんとか大丈夫だったとのこと。
少し変化が出てきたので、お灸を少々特殊なやり方で行っていった。
日常での踵に負担のかからない歩き方などをお伝えした。

＜４回目＞
テニスを１時間半プレイしたが大丈夫だったとのこと。
痛みに波が出てきた。

＜５回目＞
朝の痛みはあるがそれ以外は大丈夫になった。
圧痛の強さもだいぶ減ってきたので、後はぶり返しに気を付けながら少し通院間隔を空けて様子を見ていくことに。　

　　　

足底腱膜炎の鍼灸治療考察

今回は原因がハッキリしなかったのでまずはそこを突き止めるところからのスタートでしたが、通勤での革靴、運動による刺激などが原因として考えられたのでその辺りを養生していただきながらの施術でした。
痛みの出る場所もはっきりとピンポイントで出ていたので、そこに負担をかけないような養生をしていただきました。
施術自体は至って普通の足底腱膜炎の施術内容でしたが、割と早い段階で快方へ向かわれたので安心しました。
現在も多少の波はありますが、月に１度くらいの通院で落ち着いた状態をキープできています。
（同じ疾患であっても、程度、経過によって治り方には個人差があります。）