不妊症の臨床症例３
（30代女性）

「武蔵小金井の「地域に根付いて病気を根付かせない鍼灸院」せきぐち鍼灸院です。
不妊症・妊活で当院に来院されて改善した方の症例を一部ご紹介させていただきます。
不妊症・妊活で鍼灸治療を受けようか悩まれている方のご参考になれば幸いです。
　
　

DATA

来院者／30代女性
主訴／二人目不妊
通院期間／2022年8月～2022年10月
回数・頻度／15回・1週間に1回位

不妊症の症状と経過

初産は７年前。その時は自然妊娠だった。２人目を希望して妊活を始めてから２年目。
タイミング法に加えて人工授精を３度行ってきた。今後は体外受精にステップアップする予定とのこと。
夫婦ともに不妊の原因は不明。
甲状腺ホルモンの数値が少し高めで薬を服用中。
基礎体温、生理周期は問題なし。
　
　

不妊症の鍼灸施術

＜初回＞
時々夜にめまいが軽く起きるくらいで、基本的には元気な方で病院とは縁のない生活とのこと。ただ自覚症状がないところで肩と首に固さがあり足にもむくみがあった。色々とお話を伺っていくと自覚症状がない分頑張りすぎてしまっているように見受けられた。
カラダの力を抜いてリラックスできるように鍼灸施術を行っていく。
妊活に欠かせない腎の気を補うお灸と併せて合谷など自律神経を整えるツボにも鍼やお灸を行っていった。

＜５回目＞
採卵していくつか卵は採れたものの凍結までいかず。
排卵後から便秘気味になってしまったとのこと。
鍼灸施術は採卵のダメージを修復していくこと、便秘の解消をメインに施術。

＜７回目＞
数日前にめまい。病院に行き薬を処方してもらって落ち着いている。
お子さんのケアで寝不足だったり疲れが溜まっているご様子。
めまいも不妊症も腎の気が関係しているので、腎を補うツボを使って施術。めまいや頭痛の治療も含めてカラダ全体のt疲れを取っていく。

＜１４回目＞
２度目の採卵で胚盤胞2個。ひとつを新鮮胚移植、ひとつは凍結。
今回は便秘もお腹の苦しさもない。今回は採卵、移植のダメージがあまりない様子。移植直後なのでカラダを正常な状態に戻していく事を目的に施術。

＜１５回目＞
陽性反応が出た。
軽くつわりの症状あり。１人目の時も妊娠超初期から安定期までつわりがあったそう。つわりの施術、カラダのバランスを整える施術を行っていく。
今後は妊娠中の流産防止と不定愁訴をメインに２～３週間に１度くらいのペースで来院して治療を継続していくことに。
　
　　

不妊症の鍼灸治療考察

元気で自覚症状が無いということでしたが、カラダを診ていくと疲れが溜まっていたり、肩の固さ、めまい、便秘などカラダからは色んなメッセージが出ていました。
自覚症状がないというのは体からの危険信号を見逃してしまう恐れもあるので要注意です。また我々施術者側も患者さん本人が辛くないというのを額面通りに受け取ってカラダの異常を見逃してしまわないように注意が必要であると感じます。
週に一度鍼灸治療に通っていただく中で自分のカラダと向き合う機会を得ていただき、妊娠されてからは肩こりなどを自覚されるようになってきたので、生活の中でどう対応していくかなどのアドバイスもさせていただいています。
（同じ疾患であっても、程度、経過によって治り方には個人差があります。）