偏頭痛の臨床症例２
低気圧で出る偏頭痛（10代男性）

武蔵小金井の「地域に根付いて病気を根付かせない鍼灸院」せきぐち鍼灸院です。
偏頭痛で当院に来院されて改善した症例を一部ご紹介させていただきます。
偏頭痛で鍼灸治療を受けようか悩まれている方のご参考になれば幸いです。

DATA

来院者／10代男性
低気圧で出る偏頭痛
通院期間／2021年8月～11月
回数・頻度／9回・1週間に1度位

偏頭痛の症状と経過

小学生の頃から頭痛が出始めていて、天気が悪く低気圧になると目の奥にズキンズキンとした痛みが出る。
頭痛外来で脳の検査なども受けたが今のところは異常はないとのこと。
毎日飲む頭痛薬とは別に強い痛み止めの薬を頓服として処方されている。
　
　

所見

血圧は120／60といたって正常。
丁度勉強に打ち込む時期でもあり、肩こりはそこそこある。
視力は1.0付近でさほど悪くない。
丁度梅雨の時期辺りから頭痛の頻度が増えてきているとのこと。
　
　

偏頭痛の鍼灸施術

＜初回＞
首・肩の動き、背部の硬さなど一通り診察した後、全身調整の整体から施術開始。
特に首・肩回りや頭部の血流を主に促すように、頭部周りの整体も加えて施術を行っていく。
鍼は初めてではないということでしたが、反応を見るために初回は軽めの刺激で行いました。
今後できるだけ頓服の使用回数を減らしていくことをまずは目標に頑張っていきましょうとお伝えして終了。

＜２回目＞
前日の台風で吐き気が出るくらいきつかったとのこと。
街中に出る時などは、事前に薬を飲んでおくことが多いそう。

＜４回目＞
雨の日は薬が欠かせないのだが、雨が少なかったこともあってここ１週間で頓服薬を使用したのは１度だけだった。
肩周りのこりが少しほぐれてきているので、更に勉強の合間でもできるような簡単なストレッチなどをお伝えしていく。

＜８回目＞
割と楽に過ごせる日が増えてきていて、頓服薬の使用頻度も以前より減ってきているとのこと。

＜９回目＞
頭痛頻度は大分減ってきたとのこと。痛みの強さも以前より軽く頓服薬をここ２週間使用していない。
今後は毎日飲んでいる頭痛薬を減らしていくことを目的に施術を継続していくことに。
　
　

偏頭痛の鍼灸治療考察

気圧の変化によって頭痛が出る方は多いですが、体調とは関係なく天候に左右されるというのは非常に辛いものだと思います。
頭痛の鍼灸治療は痛みの出方や種類によってタイプが分けられ、そのタイプによってツボの選択などが変わってきますし、その方その方の体調によっても変わってきます。
今回の場合だとまだ年齢が若いこともあって軌道修正がいくらかやりやすかったのが改善につながったのではないかと思いました。
（同じ疾患であっても、程度、経過によって治り方には個人差があります。）
　
　