寝違えの臨床症例１
深夜バスで首を寝違えた（20代男性）

武蔵小金井の「地域に根付いて病気を根付かせない鍼灸院」せきぐち鍼灸院です。
寝違えで当院に来院されて改善した方の症例を一部ご紹介させていただきます。
寝違えで鍼灸治療を受けようか悩まれている方のご参考になれば幸いです。
　
　

DATA

来院者／20代男性
主訴／深夜バスで首を寝違えた
通院期間／2020年11月
回数・頻度／3回・2~3日おき位

寝違えの症状と経過

３日前に深夜バスで移動した際に首を寝違えたらしく左首に痛みが出た。２日前が痛みのピークで首はほぼ動かせず。
来院当日の痛みは、１０を一番ひどい状態として、１０→６くらいまで軽減していたが、過去に痛めた時にはすぐに治っていたのが今回はなかなか痛みがとれないということで来院されました。
　
　

所見

可動制限はどの動きにもあり、特に前屈（下を向く）、右回旋（右を向く）で左頚～肩にかけて痛みが出る。
触ると若干の熱感と腫れがあり。
手に痺れはなし。

寝違えの鍼灸施術

＜初回＞
一通り首や肩の動きなどをチェックした後、整体治療で全身の筋肉・骨格などのバランス調整と、鍼灸治療で首周りの炎症を抑えるように施術を行っていきました。
腫れと熱感があるため患部は炎症を起こしている可能性が高いので、患部へは刺激は極々軽く周りへ散らすように鍼をして初回は終了。

＜２回目＞
痛みは１０→４まで軽減。
首の可動範囲も昨日よりは広くなっているが、まだ動かすことには不安があるとのこと。振り向いたりといった動作が辛いため首をほぼ固定した状態で過ごしているので、患部とは別の右肩周りなどにも筋肉の緊張が見られた。
今回は右の肩周りもマッサージなどを含め施術。
「快方へ向かい始めているのでこのまま落ち着いていくでしょう。痛みが続くようならまたいらしてください」とお伝えして終了。

＜３回目＞
痛みが完全になくなったので今回で施術を終了とした。
　
　

寝違えの鍼灸治療考察

寝違えは筋肉を傷めている状態ですから、基本的には炎症をまずは抑えるように軽い刺激で施術を行い、あとは養生として冷却と安静にしてお過ごしいただきます。
私自身は深夜バスに乗った経験がないので何とも言えませんが、新幹線に数時間乗っているだけでもシートが合わないと首が痛くなるのでやはり頚や肩、腰には相当負担のかかる乗り物だと想像がつきます。
乗り物に限らず負担のかかるものだと予めわかっている場合には、数日前からしっかりとコンディションを作っておくのも予防に役立つでしょう。
（同じ疾患であっても、程度、経過によって治り方には個人差があります。）
　
　